今日も1日中、仙台市内を駆けずり回っています。会う人一人一人の声を真摯に受け止める日々です。その中には、私も新たに教えられるような興味深いご意見もありありがたい限りです。ビシバシ言ってください!
さてさて今日2回目の更新ですが、今回は、【マニフェスト一本勝負!】です。今朝の【政策BANK】と、民主党マニフェストの中から地域活性化・地方分権に関する公約を私なりに対比・検証していきたいと思います。
まず、かの有名な民主党の政策と言えば「高速道路の原則無料化」です。これを地域活性化の目玉として公約に掲げていますが、肝心の無料化の時期については、社会実験を実施してその影響を見ながら行うということで、明示を避けています(←ここ重要です)。必要なお金は1.3兆円もの巨額に上ります。財源は「税金の無駄づかいの根絶」と、特別会計の余剰金である「埋蔵金」の活用などで捻出するということです。ガソリン・軽油にかけられている暫定税率も、廃止を打ち出しています。
確かに、高速道路が無料になる事で、地域の交通需要・アクセスは大幅に改善し、物流コストの低下・円滑化につながる面もあると考えられます。しかし、日本の高速道路がアメリカや諸外国のフリーウェイ(高速道路)などと決定的に異なる点は、地方の主要な都市間を結ぶ高速道路はまだまだ限られており、大都市を中心に道路の車線数やネットワーク網も交通需要を十分にカバーできるようなものではないのです。また、大都市圏に生活している方には、なかなか実感が湧かない面もあるのですが、地方では、まだまだ高速道路ネットワークが未整備な地域があります。このような状態のまま、高速道路を一律無料化にする事になれば、毎年2兆1千億円の交通料収入などが入らなくなって道路の維持管理費・建設費の財源が不足する上、交通需要の増大によって高速道路の渋滞がこれまで以上に頻繁に生じ、「低速道路」の機能しか果たせない恐れがあるのです。トラック輸送を中心に物流も滞りがちになり、例えば経営が苦しい企業にとっては物品の納入が遅れて取引が打ち切られる事も予想され、日本経済にとって大きな打撃となりかねません。よく私は、「物流は血流。人間に血が流れなければ死んでしまうように、経済も物が流れなければ死んでしまいます!」とお話しさせていただくのですが、もし本当に無料化してしまったら恐怖のシナリオが現実化してしまいます…
もちろん、これまで道路特定財源の暫定税率の問題や、直轄事業で国が道路整備をする際に地方自治体に求めていた分担金の使途で不適切なケースがあったことなど、道路行政に対する国民の不信感が根強いのも事実です。ゆえに私たち政治家の役割は、これまでの至らぬ点を真摯に反省しつつ、行政をしっかりと国民の皆さんのもとへ導く必要があります。民主党のように「無料化」などという安易に根拠のない甘言を述べるだけでなく、しっかりとした裏打ちのある提言を民主党に求めたいところです。
財源の裏付けなくして、政策の実行なし、がここでも重要です。
また、民主党はマニフェストにおいて明示こそしていませんが、マニフェストの土台となる2008年の政策集において、地方自治体の数を300程度にまで絞り込むべく、市町村合併を進めると書いています。2009年の政策集でも選挙の争点化を恐れてか、表現こそ後退しましたが、同じような内容の記述が見られます。
地方分権が重要だと言われている一番の理由は、「地域のことは、地域で決める」という原則が重要だからです。これを実践することが出来る身近な場が、市町村というわけです。しかし、市町村の規模(面積)があまりにも大きすぎると、地域の一体感や抱える問題が複雑になっていき、結果として住民の皆さん1人1人のニーズが十分に反映されないという事態も生じかねません。市町村合併を進めるといっても、際限なくどんどんすれば良いというものではないのです。
そもそも市町村合併それ自体のことに関しては、各市町村が自主的に判断すべきものですし、これを300にまとめようと掲げること自体、ナンセンスであるといわざるを得ません。その指摘を恐れてか、この“隠れ公約”は、ちゃっかり今回のマニフェストに盛り込まれていないのです。責任ある政党として、これがあるべき対応でしょうか。いい加減、ただ形だけのパフォーマンスに終始するのではなく、もっと国民の皆さんに対して正直に、誠実にあるべきではないでしょうか。そんなことを感じる検証作業でした。
(参照資料)民主党政権公約2009(一部抜粋)
30.高速道路を原則無料化して、地域経済の活性化を図る
【政策目的】
○流通コストの引き下げを通じて、生活コストを引き下げる。
○産地から消費地へ商品を運びやすいようにして、地域経済を活性化する。
○高速道路の出入り口を増設し、今ある社会資本を有効に使って、渋滞などの経済的損失を軽減する。
【具体策】
○割引率の順次拡大などの社会実験を実施し、その影響を確認しながら、高速道路を無料化していく。
【所要額】
1.3 兆円程度
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